落語

2012年5月 6日 (日)

4月の両国寄席&落語会

GW最終日。
たまりにたまった落語会のチラシを整理して、
行ってきた落語会チラシのファイリング。

4月の両国寄席。
1、8、10、11、12、14、15の7日通った。
41席

一日は一太郎さんの二ツ目昇進披露で幕開け。
心ばかりのお祝いを持参して、お返しの手拭いを頂戴した。
「披露口上があるので、短めに」とのお達しあったらしい仲入り前、
途中で終わった円左衛門師匠の「たらちね」を、
さらっと引き継いで続きを演じた小圓朝師匠が素敵。

アイドル竜楽師匠は11、12、13日
「百年目」「阿武松」「ねずみ」
11日は
母が、上京していた盛岡の叔母を連れて来ていた。
この日は小円楽師匠「寄合酒」、兼好師匠「ひなつば」、
全楽師匠「新聞記事」と、楽しい噺が続いたので、
きっと満足してもらえたと思う。

15日は、中トリで愛楽師匠が「八五郎出世」、
トリの道楽師匠「厩火事」。
二席とも、両国寄席のこのお二人では初めての噺(だと思う)。

きっと、それぞれの噺家さんが、
それぞれにお得意の噺をお持ちのことだろう。
楽しい噺は何度聴いても楽しい。
でも、定期持参の常連客としては、
その噺家さんの新しい噺を聴かせてもらうのも、
楽しみのひとつ。

8日昼間はハナヲメデ、ハナシヲキコウ」
小圓朝独演会 桜ノ巻 @庚申塚スタジオフォー 5席
「長屋の花見」「宮戸川」
兼好師匠がゲストで「近日息子」
終演後の花見の際に、図々しくも小圓朝師匠に
「今度「大工調べ」を聴かせてください。」
と、リクエストしておいた。
小圓朝師匠の見事な江戸弁で、
あの立て板に水の啖呵を聴いてみたい。

16日は竜楽独演会@内幸町ホール。5席
「小間物屋政談」「七段目」(「味噌豆」)
芝居噺だ〜いすき!
所作の綺麗な噺家さんでなきゃ、芝居噺は見たくない。
その点、竜楽師匠の芝居噺は安心して楽しめる。
それから定吉くん、めっちゃかわいい。
竜楽師匠の年嵩キャラ好きはブログでも何度も書いたけれど、
丁稚キャラにも心を奪われている今日この頃。
桂宮治さんが二ツ目昇進してのご登場。
こちらにも心ばかりのお祝いを持参し、手拭を頂戴する。

21日は満を持して(?)
金原亭世之介師匠独演会@池袋演芸場。3席
「大工調べ」「宗論」
世之介師匠の噺は女性が独特で強烈で大好き。
二席とも男ばかりの噺だったのがちょっと残念だったけれど、
両国寄席ではちょっとしか聴けないマクラが
たっぷり聴けて、本当に面白かったので満足。

24日はきつつきのお突きあい@築地自治会館
「清書無筆」「親の指」「洒落小町」「蒟蒻問答」4席

28日は渋谷のギャラリーで
楽大さん「狸札」きつつきさん「普段の袴」2席

29日は兼好∞「インディジョーンズの巻」@庚申塚スタジオフォー
落語「鮫講釈」「木乃伊取り」2席と、
着物姿でない兼好師匠の、ばかばかしい(褒め言葉です)インディジョーンズのコント。
兼好さん三昧。多才な方だ。
いただいた、兼行師匠作の切り絵のしおりも素敵。

というわけで、62席。
4月もたくさん笑わせていただきました。
噺家の皆様ありがとうございます。happy01

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2011年11月30日 (水)

きつつきの「お突きあい」

三遊亭きつつきさんの「お突きあい」。
十徳、道具屋、千早振る、寄合酒、長短の5席。

「頭の中を空っぽにして、楽しんで行って下さい。」
マクラでそう言われても、平日の夜の事。
仕事のトラブルやら、なにやらと、
噺の最中、ふとしたはずみに雑念が過り、
妙なタイミングで現実に引き戻されるのことがよくある。
頭の中を空っぽにするのも、なかなか難しいものだ。

でも今日は、それがとってもうまい具合にいった。
最後の「長短」を聴き終え、
アンケートを書こうとしたら、
その前の4席をすっかり忘れていた。
こういう会の直後は、アンケートも何も書けない。
ただただ、楽しかった。それだけ。

出口で演目を確認して、
どの噺もすごく楽しかったし、たくさん笑ったことを、思い出す。
記憶で思い出す、というよりも、
本当に楽しかった、と、身体が覚えているのが甦る感覚だ。

寄席や落語会では、
時として苦手噺家さんや、ゲストの色物さんが、
ある意味私の幸せな時間を「遮るもの」として登場する。
遮るものなく、きつつきさんの噺を聴き続けられる幸せが、
この会の何よりもの魅力。
好きな噺家さんの噺を聴き続けられる幸せ。
他にもこういう幸せな会があればいいのに。
まぁ、話し続ける噺家さんの方は、
気力も体力もたくさん消耗して、大変だろうけれど。

入場料が非常に安いのも、もちろん有り難い。
でも、たとえ入場料が今の五倍だったとしても、
私は「お突きあい」に行く。
要はその会に足を運んで、
その時間を楽しく過ごせたかどうかだ。
この「お突きあい」は、
今現在のきつつきさんの噺の魅力をたっぷりと、
そして、これからのきつつきさんの魅力もちょっぴり、
先取りして見せてくれる、ほんとうにすてきな会なのだ。

あぁ、こんな事を書いてしまうと、
「お突き合い」のお客様が増えてしまって、
予約が入れられなくなってしまうかも。。。。。
なんて心配は無用だね。
私は人気ブロガーとかじゃないから、
このブログに辿り着く人は、
きつつきさんか、落語がだ〜い好きな人だけだから。
でも、そんなことととは関係なく、
きつつきの「お突きあい」が、
もっともっと大きなハコでないと収まりきれない会になる日が、
近い将来来るんじゃないかしら。。。。。

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2011年9月30日 (金)

落語:噺家さんを取り巻く不思議な世界

世の中には数多の芸術があり、
その表現者も数多いるのだが、
落語:噺家さんほど直接的な批評、
批判に晒されている存在は、
他にないのでは?と思う。

例えば、ライブの後にジャズミュージシャンに向かって、
①「今日のあのスタンダード曲は、◯◯年の誰々の演奏の方が良かった。」とか、
②「あのアドリブソロは長過ぎた。もっと短い方がすっきりして良い。」とか、
③「あの曲のあの部分の音出しは、大きすぎて耳障りだった。」とか、
④「あそこで、ミスタッチしたでしょう?」とか、
面と向かって誰かが言っているのは、聞いたことがない。

心の中で個人的に思ったり、
ライブを聴きに行った仲間同士で、
そんな事を言い合ったりすることは当然あるけれども、
それを、直接本人にと言うことは、まず考えられない。

演奏のあとに、プロの音楽家に向かって、
素人の聴衆(個人)が、
当人の芸の「レベル」を面と向かって「評価」したり、
他と比べて、上下ランク付けたりなんて、絶対しない。
誰かがそんな事を言ったり、したりするのを、
聞いた事見た事も無い。

ところが、落語:噺家さんの世界では、
「お客様」と呼ばれる人たちが、
日常的に、直接、落語:噺家さんにダメ出しをする。

①「今日演った◯◯(有名な古典落語の演目)は、
  ◯◯(名人と呼ばれる人の名前)のが最高だ。」
②「あの夫婦の下りは、たっぷりやり過ぎだ。
  もっとサラッとやらないと、あの夫婦の良さが伝わらない。」
③「あそこは、大きな声で言うようなところじゃない。
  もっと、しんみりと語らないとダメだ。」
④「あの台詞のところで、かんだだろう?」
と、まぁ、こういった感じのことを、
噺家さんご本人に向かって、普通にズケズケと言うのである。

耳に痛い事「も」言ってくれる人が、本当の「お客様」?
「芸人は客が育てる。」なんて言葉も聞くけれども。
師匠でも、プロでもない「お客様」の意見を
噺家さん達はどう聞いている(聞いていない?)のだろう?

まぁ、「お客様」が何か言うのは、
落語:噺家さんに対する愛情や期待あってこそ、の、
ご意見、批評、批判なのだろうから、
それはそれとして。

「お客様」のご意見、批評、批判をきちんと受け入れ、
改善に結びつけ、質を上げて行く。
これはなにも、落語に限ったことではないし、
どんな仕事にでも、
(製造業の営業に携わる私のような仕事に当てはめても、)
基本的なことだ。

それでも、
噺家さんだって生身の人間なのだから、
完全上から目線で滔々とダメ出しされたり、
考えに考えて自分なりに工夫をした噺に、
(笑っているお客様も結構いたのに)
「あれは、いらない」なんて言い切られたら、
やっぱり傷つくと思う。
そういう機会が落語:噺家さんは、
たぶん、とっても多い。

私だって知らず知らずのうちに、
余計な感想を言って噺家さんを
傷付けているのかもしれない。

晒される芸、とでも言うのだろうか。
そうやって、長い間、傷つきながら、
磨き上げらてきたのが落語:噺家さんなのかもしれない。
逞しくも、不思議な世界だ。


 

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2011年9月14日 (水)

新しい前座さん

好楽師匠のところに、
9月から新しいお弟子さんが入門した。

三遊亭こうもりさん。

昨日初めて高座を聞いた。

入門前は、お笑い芸人さんだったとか。
(ごめんなさい。名前は忘れた。)
というだけあって、
お客様の前で話すことには慣れているらしい。
さほど緊張する様子も無くマクラもこなして、
小咄「夕立や」をさらっと。

こうもりさん、
先日も寄席後のきつつき兄さんの誘いをことわって、
中山秀さんの宴会に行ったそうで(きつつきさんマクラより)
芸歴も長い(らしい)し、
声も出てるし、滑舌も悪くない。

でも、落語を聞いた気は全然しなかった。

きっと、上手いとか下手とか、
そういうことではないのだろうな、と思う。
以前、兼便さん(やまちゃん)の噺を聞いたときに、
感じたのと同じ。
漫談や一人芝居とは違う、
落語ならではの表現方法は、
まだ身に付いていないのだ。
入門したてだから、当たり前なんだけどね。

とはいえ、
円楽一門はまだまだ前座不足。
もっともっと、若い新しいお弟子さんが、
どんどん入ってくるといいなぁ。
できれば、
好吉くんくらいにこやかで、
笑顔の素敵な若い前座さんが、
増えてくれると嬉しいんだけどなぁ。

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2011年7月24日 (日)

「同じ噺ですみません」

落語を聴き、噺家さんと会話をするようになって、
何度となく聞く「同じ噺ですみません。」

昨日(7/23)新小岩グリーンパレスの若手落語会。
終了後に、三遊亭楽生師匠からもこの言葉が。
7月1日の両国寄席と
この日の落語会のトリネタ「徂徠豆腐」が同じ噺だったからだ。
「徂徠豆腐」は楽生師匠の
大らかで明るい噺っぷりにぴったりの、素敵な噺。
1日に聴いて、すごく良かったので、
また聴きたい!と思っていた。
落語の場合、独演会でもなければ一度に1席しか聴けないし、
いつ同じ噺が聴けるかわからないことが多いので、
好きは噺が聴けるのは嬉しい。

だから、
「スミマセン」とか「ごめんなさい」とか、
言われる度に不思議な感じがする。
好きな噺家さんの好きな噺は何度きいても良いのに。

それは、
好きなミュージシャンの好きな曲は、
いつ聴いても楽しい。
例えばローリングストーンズがライブで
ジャンピング・ジャック・フラッシュを演奏しても
ストーンズファンならまたか、とは思わないのと同じ感じ。

私にとっては、落語もそんな感じだ。

もちろん、好きな噺家さんの久し振りの噺や、
新しい噺を聴くのも楽しい。
でも、同じ噺でも楽しい噺は楽しい。

まぁ、見方を変えてみると、
同じ噺を聴いた時に、
「またこれかぁ。。。。。」と思わない噺家さんが、
好きな噺家さんということかもしれない。

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2011年7月 6日 (水)

夏の噺

夏の噺の季節が来た。

「皿屋敷/お菊の皿」
6/30 JAL名人会 林家染二師匠
7/3 両国寄席 金原亭世之介師匠 で聴いた。

上方落語では皿屋敷。
染二師匠のお菊さんは、色っぽくて可愛らしい。
所作と声の美しい染二師匠の魅力が出る。
一方、世之介師匠のお菊さんは、
それでいいの?というくらい不細工(笑)。
人気が出て「芝居がかったお菊さん」に至っては、
女形というより、歌舞伎の悪役(男)の見栄みたいな台詞廻し。
ともに、大笑いできた楽しい噺だった。
この2年、いろんな噺家さんでこの噺を聴いたが、
お菊さんのみならず、気弱な「たけやん」もとても魅力的なので、
目下、染二師匠がベスト。

「青菜」
6/4 両国寄席 三遊亭楽生師匠
6/11、7/5 両国寄席 三遊亭全楽師匠
6/27 三遊亭竜楽師匠 独演会

お屋敷の旦那様は、文句無し竜楽師匠がベスト。
年嵩のおじさま(おじいさま)の魅力で、
竜楽師匠を上回る噺家さんはいない。
後半の植木屋さん夫婦は、
3人それぞれに楽しいので3人とも◯。
竜楽師匠の「それはないぞ。植木屋さん。」
全楽師匠の「ダイナミック、ダイクマ」は、
わかっていてもついつい笑ってしまう一言。
こちらもこの2年、いろんな噺家さんでこの噺を聴いたが、
目下、竜楽師匠がベスト。

そんなわけで、
竜楽師匠の「お菊」と染二師匠の「青菜」を是非聴いてみたい。

暑い夏はまだまだ続く、
楽しい「お菊」と「青菜」がたくさん聴けますように!

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2011年6月20日 (月)

第13回かぐら坂寄席

てくてくと散歩して、かぐら坂寄席に行った。
日曜の午後の神楽坂界隈は、結構なにぎわいだ。
会場でひろみ先生と合流。

好吉さん「十徳」
幸之進さん「家見舞」
全楽師匠「猿後家」
仲入り
ニックス漫才
全楽師匠「佃祭」

イケメン落語会か?と思わせる
この3名のラインナップは、見ているだけで楽しい。
会場に女性客が多いのは、
場所柄か?それとも全楽師匠の魅力か?

「亀の落下」という、
思わぬアクシデントのおまけ付きで、
幸之進さん二ツ目昇進を祝う。
(来場した人にしかわかりませんが)

佃祭は初めて聴く噺。
なかなかドラマチックで面白い。
大勢の登場人物がそれぞれに活き活きとしていて、
最後まで一気に楽しめた。

打上げにも参加させて頂いた。
口座以外で全楽師匠の話を聞くのは初めてだったが、
噂にたがわず、
全楽師匠の話は、口座の外でも面白い。
学校時代のクラスにいたような
「先生や友達に、あだ名をつけるのが上手な、
 人気者のおもしろい男の子」
が、そのまま大人になった全楽師匠。
女性客がたくさんいるのもうなずけるなぁ。

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2011年6月19日 (日)

染二師匠とナオユキさん

今日(もう昨日)18日
大阪の繁盛亭では大好きな染二師匠の会に
大好きなナオユキさんがゲスト出演という。

羨ましい取り合わせだ。
「優男の会」も春雨師匠とナオユキさん。
あの時も、い〜なぁと思いつつ行けなかった。
大阪は近いけど、やっぱり遠い。
当日思い立って、ちょっと行ってみようか、
というわけにもいかない。

『実現することって、
 どこかで誰かが望んだことなんですものね。』

という、ひろみ先生の先日のコメントに背中を押され、
染二師匠のブログ
ナオユキさんのTwitter
それぞれに、
「東京でもお二人の会を!」と書き込みしてみた。

お二人からは前向きなコメントのバックが。

ネット時代とはこういうことかと改めて思う。
大阪で活躍するお二人に、
東京にいる単なるひとりのファンの小さな望みが、
直接伝えられる時代なのね。。。。。

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2011年4月27日 (水)

田舎者の噺

竜楽さんの「試し酒」を聴いてきた。
大酒飲みの田舎者「久蔵」が、
無骨で豪快で、とても素敵だった。

田舎者が登場する噺はいろいろある。

何処の方言か?
特定不能な怪しい田舎言葉を操り、
私を笑いの渦へと誘う。

非常に魅力的な存在だ。

これまでに印象的な田舎者といえば、
きつつきさん「代書屋:あだす」「棒鱈:年増芸者」
兼好さん「百川:百兵衛」「蒟蒻問答:寺男」
王楽さん「棒鱈:田舎侍」
この5人だ。

江戸っ子は、野暮は嫌うけれど、
「田舎者だから」と言う理由で、
その人そのものを馬鹿にはしないんだよ!
っていうのが、
魅力的な田舎者の出て来る噺には感じられる。

いや、きっとそれは、
噺家さんの了簡が反映されているのだろう。

同じ噺を聴いても、
田舎者が、ただの田舎者になってしまう噺家さんの噺は、
ちょっと意地の悪い、後味の悪い噺になってしまうから。

江戸っ子の私には、
田舎者を魅力的に話すことができる噺家さんが、
魅力的な噺家さんだ。

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2011年4月20日 (水)

三遊亭兼好師匠独演会(4/19)

昨日(4/19)は
三遊亭兼好師匠の独演会その21
人形町噺し問屋に行った。

次々と新しい噺に取り組む兼好師匠。
両国と、月1回の落語会に行く程度では、
「この噺おもしろ〜い!」と思っても、
なかなか同じ噺には巡り合えない。

兼好師匠の2席は
昨年6月以来の「百川」と、初めて聴く噺「山崎屋」。

「百川」
百兵衛が可愛らしい。
昨年聴いた時よりも更に可愛くなっていた。
(昨年の兼好師匠のこの噺を聴いた母は、
 一時期、私が「百兵衛、ぴ」とひとこと言うだけで、
 笑い転げていた。)
兼好師匠の噺に出てくる田舎モノは、
みな愛嬌があり、とてもチャーミングだ。

「山崎屋」
噺自体はめでたしめでたし、の他愛のない噺だったが、
わりとたくさん出て来る登場人物のそれぞれが魅力的で、
聴き終えた後は、良い意味で力が抜けていた。
リラックスして、楽しめた、と言う感じ。

落語は、知っている噺、
展開がわかっている(見えてしまう)噺でも、
登場人物のちょっとした「やりとり」が楽しいと、
たくさん笑える楽しい噺になる。

この日は、
三遊亭兼便こと、南海キャンディーズの山里さんが、
ゲストで「宗論」を口演。
いきなりの落語で「宗論」をやってしまうのは、
さすがにお笑い芸人さん。
マクラが上手なのは当然として、
噺にもたくさん笑いどころもあり、楽しく聴けた。

でも、何でだろう?
落語家以外の芸能人の方々が落語をやると、
「一人芝居」のようで、
なんだか「落語」な感じがしない。

噺そのものが持っている「可笑しさ」や、
台詞そのものが持っている「ギャグ」で、
ある一定のレベルの人が話せば、
きっと笑ってもらえる話として成立する。

でも「落語」が持つ独特な笑いの魅力は、
どこかちょっと別なところにある気がしてならない。
「笑える上手な一人芝居」と「落語」とは、
感覚的に違うのだ。

この違いを上手に説明する言葉が見当たらない。
どちらが良いということでもない。
ただ、今のところ「落語に夢中」で、
「落語」を聴きに行った私には、
当然のことながら兼好師匠の「落語」が楽しかった。
当たり前のことだが「落語」の楽しさは、
やっぱり噺家さんには敵わない。

三遊亭兼便さんが活躍して、
その師匠の兼好さんがもっともっとメジャーになる。
と言う図式は嬉しいことだ。

でも。
それで、独演会の予約が困難になったらどうしよう?
などど、セコいことも考えてしまう私である。

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